) 不整脈

不整脈とは

不整脈

拍動が早くなる頻脈性不整脈、遅くなる徐脈性不整脈がある。

心室が痙攣する心室細動が最も危険な不整脈で突然死につながる。


現状

近年、ライフスタイルの変化や社会の高齢化に伴なって狭心症や心筋梗塞が増えている中で不整脈も増加しています。

不整脈とは心臓の拍動のリズムや早さに乱れが生じる状態のことで、原因によっていくつかの種類があります。

なかには脳梗塞につながったり、突然死を招く危険な不整脈もあるので注意が必要です。

厚生省の調査によると、不整脈が原因で死亡した人の数は、1995年には約13000人でした。

その後、徐々に増え始め、2003年にはおよそ19000人まで増加しています。

また、心筋梗塞など、ほかの心臓の病気が死亡原因とされた人でも、直接の引き金は不整脈であることも多く、それらの人を含めると、不整脈が原因で亡くなる人の数は、年間5万から10万人に上ると推測されています。

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不整脈の見極め

不整脈があっても、すべてが治療を必要とするわけではありません。

不整脈には命にかかわるものから心配の無いものまで、さまざまな種類があります。

自覚症状があったり、検査で不整脈を指摘されても、特に治療の必要が無いこともよくあります。

そのため、治療が必要な不整脈かどうかの見極めが、大変重要になります。

見極めのポイントとしては3つです。

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頻脈性不整脈

頻脈性不整脈は期外収縮、頻拍、粗動、細動の4つに分けられます。

さらに、異常が発生した部位によって、上室性(心房性)と心室性にそれぞれ分けられます。

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徐脈性不整脈

脈が遅くなる徐脈性不整脈の代表的なものは洞不全症候群と房室ブロックの2つです。

1分間の拍動が30~40回くらいまでに減少します。

倦怠感、息切れなどのほか、ひどい場合は脳に行く血液の量が少なくなるため、めまい、失神などの症状が現れることもあります。


洞不全症候群

電気信号をつくる洞結節の機能が低下し、電気信号が発生する頻度が低くなるために起こるものです。


房室ブロック

洞結節から出た電気信号の通り道に障害があるために、心臓全体にうまく電気信号が伝わらず、拍動が遅くなるものです

不整脈の診断

不整脈は、主に「問診」と心電図検査で診断されます。

これらの検査で、不整脈の種類を調べるとともに、他に心臓の病気が隠れていないかどうかもチェックします。

心電図検査には、安静状態で行う安静時心電図や、運動負荷をかけて行う運動負荷心電図があります。

しかし、これらの検査中に不整脈が現れないこともあります。

発生頻度の低い不整脈をチェックするには、24時間の心電図を継続して記録する「ホルター心電図」や不整脈の症状を感じたときに自分で心電図をとる携帯型心電図記憶装置といった、小型の心電計を用いることもあります。

不整脈で倒れたときは

狭心症や心筋梗塞などを持っている人は、突然不整脈の発作を起こして倒れる危険性があります。

不整脈の中でも特に危険なのが、心室細動です。

心室が痙攣して血液が全身に運ばれなくなるため、突然死に至ることもあります。

心室細動が起きてから1分経過するごとに、生存退院率は約10%低下します。

しかし、周囲の人が119番して救急車が到着するまでには全国平均で約6分かかっています。

ですから、救急車が到着してからや、医療機関に運ばれてからの処置では間に合わないこともあります。

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不整脈の治療

不整脈の治療

①薬を用いた治療

主に精神安定薬、抗不整脈薬、抗血栓薬が使われます。


精神安定薬

期外収縮などほとんど心配の無い不整脈でも患者の自覚症状が強く、不安が強い場合に精神安定薬が用いられることがあります。

自律神経のバランスを整えたり、不安を和らげたりして、不整脈の発生を抑えるのが目的です。


抗不整脈薬

異常な電気信号を抑制することによって、不整脈の発生を抑える薬です。

効果が高いのですが、副作用も見られます。

胃腸障害、肝機能障害、便秘、のどの渇き、尿がでにくいなどがあります。

また、大半の抗不整脈薬に、心臓の収縮力を弱める作用があるため、もともと心臓に病気がある人では、心不全が起こる危険性もあります。

さらに、抗不整脈薬そのものが、より重篤な不整脈を誘発してしまうこともあります。

そのため、薬の選択は慎重に行われる必要があります。


抗血栓薬

心房細動になると、血栓ができやすくなり、脳梗塞などを引き起こす危険性があります。
そのため、心房細動の患者には血液を固まりにくくする抗血栓薬が使われることがあります。

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